筋トレはやり過ぎても休みすぎてもうまく効果がでないもの、最小限の疲れで最大限の効果をを得て鍛えていくにはどうしたらいいか?この頻度の理論がわかれば筋トレもより効果・効率的になるでしょう。気になる筋トレの頻度について解説していきます。

頻度のキーマンは「超回復」

筋トレ後の休息時、24~72時間くらいに起こる現象で、休息の間に筋肉の総量がトレーニング前よりも増加すること。筋力トレーニングをすると筋細胞レベルでみると筋肉は損傷し、その場所をいったん壊し再生させます。この壊して作り直す動きが「超回復」であり、その時間が24~72時間ぐらいに、回復箇所は前よりより強くなっています。

おおむね「2~3日、時間にして72時間程度」ですが、回復時間は「部位によって違うこと」「個人差があること」があり目安の時間です。

軽い負荷、ライトなトレーニング時の頻度

健康のため・筋持久力の向上にやる低強度トレーニングの場合は、重い負荷のトレーニングに比べて回復が早く、疲れが取れてて効果も実感できているなら、頻度を多くして毎日おこなっても問題ありません。有酸素運動系なら毎日のトレーニングは非常に有効です。

ただし注意すべきは筋肥大を狙っている場合。この場合は内容を変えていくべきです。後半で解説していきます。

重い負荷、ハードなトレーニング時の頻度

重い負荷、ハードトレーニングを行った場合はよく休むこと。例えば週3日のトレーニングを週2日や週1日に変更しましょう。

なぜならば、重い負荷のトレーニングは筋組織の損傷が大きく、その修復と再生にも時間がかかるから。短い期間でやってしまうと「超回復」時と重なってしまい、筋肉の再生ができずに筋組織の損傷が進んで筋トレすることがマイナス効果になってしまいます。

・激しい筋肉痛がする
・筋肉痛がないがハードなトレーニングをした

このような場合には休むこと、休息期間をいつもよりあけること。オーバートレーニングになってしまいます。初期のうちに重い負荷で慣れないトレーニングを行なった場合、10日以上回復しないことも。

目安を以下に部位ごとにまとめました。

腕・腹筋 1~2日
胸・肩 2~3日
背中 3~4日
下半身 3~4日

大きな筋肉は回復期間を長くとることがポイントです。

危険なオーバートレーニングとは?

やってもやっても効果があがらない、疲れを強く感じる、こんなときはオーバートレーニングかもしれません。休息期間を十分に取らずにトレーニングを再開した場合に超回復の恩恵えられず、筋肉が再生されず疲弊して状態になり、これをオーバートレーニングといいます。

基本は無理をしないこと。
やり過ぎは逆効果になります。

筋肉痛がひどい部分の筋肉は休ませて、もしやるなら他の部位をローテーションでやる。疲れが抜けきれていない、体調がよくないな、という時はトレーニングを1日休むなどして調整しましょう。

さぼっているのではなくトレーニングは休息とセット、休息もトレーニングと考えましょう。2016年1月にはオーバートレーニング症候群が原因で女子サッカーの浦和レッズレディース・MF藤田のぞみさんが引退されました。浦和ファン的にはこんな悲しいニュースは聞きたくありません。オーバートレーニングはある程度慣れてきた段階から意識して気を付けたいことです。

15秒ネット漫画サイト IKECO

回復期間は鍛える部位で違う

回復期間は部位と負荷によって違います。筋肉の大きさが長さに直結するとお考えください。筋繊維を新しく作り替えるのに体面積の大きさは、すなわち時間になるというイメージです。

比較的回復が早いのは、腕、腹、足(膝から下)、
遅く時間がかかるのは、肩、胸、足(膝から上)、腰、背中

腕・腹筋 1~2日
胸・肩 2~3日
背中 3~4日
下半身 3~4日

回復が早い部位は1~2日、遅い部位は2日~5日あけるといいでしょう。

専門本・専門誌の頻度の見解

トレーニング科学(文堂社)

体育系の大学・生理学の大学の先生による共同執筆本である「トレーニング科学」にて、
「健康にいい運動ポイント」が挙げられています。

改善期:週4~5回 30分・70~80%VO2MAX
維持期:週3回以上 30分以上・50%VO2MAX

VO2MAXというのは運動強度のことで、70~80%VO2MAXは息がかなり上がった状態・50%VO2MAXはランニング習慣者がランニング中のときの息の状態。
改善をし始めは週4~5回で息が上がるぐらいなのを30分、なれたら週3回に減らして30分以上やるようにするという内容です。

ターザン誌

週2回を推奨
効果を週に1回の筋トレの効果を「1」とすると、
週に2回の筋トレ効果は「3.7」ほど、週に3回だと「4」
2回と3回の違いが少ないということで、週2回を推奨していました。

希望別の頻度&スケジュール

重い負荷なら週に2~3回
筋トレの一般的な推奨頻度は週2回~3回です。それぞれの日にオールアウトを目指して全身トレーニングをすることで筋肥大を目指します。以下にスケジュール例を掲載します。

週2回 上半身 下半身
週3回 腕・背中 胸・腹筋 下半身

軽い負荷なら毎日でもOK
しかし効果の面からみると、筋肉痛が起こらないレベルの内容を繰り返している可能性が高いので、あまりオススメできません。

毎日を効果的に使うために毎日筋トレをする
という考え方なら鍛える部位を分散して行うことです。

腕・背中 下半身 胸・腹筋 下半身 腕・背中 下半身 体幹

超回復の期間を1活用して積極的に休養しながら、限られた自分の時間を最大限に有効活用しましょう!
いい筋トレ生活を