筋トレの食事バランスは1:1:2、太らないで筋肉をつける

アスリートの食事をサポートする「スポーツ栄養士」という仕事に筋トレマンは注目すべき。

想像していただきたい。
スポーツ栄養士に求められるのは結果だけ。
それは非常に過酷で、健康だけではなく勝利すること。

食を提供した選手が勝利という結果を残さなけらば評価が分かれてしまう世界。
健康はまず土台であり、その上で勝てる肉体づくりをしなければいけない。

そんな厳しい環境下で活躍するスポーツ栄養士の提言は、
筋トレマンにとっても有用な示唆にあふれています。

ご紹介したいのはアスリート専門の栄養士である
石川三知さんの食事法則です。

フィギュアスケートの高橋選手に食を提供していた方であり、
「スポーツ栄養士」という立場に光を当てるキッカケになった凄腕栄養士さん。

石川さんが提言されているのが
太らなくてカラダを引き締める食べ方として
1:1:2の栄養バランス。

そう、1:1:2です。

さて何のことでしょうか。
脂肪を抑えて筋肉を育成したい
筋トレマン必見の栄養知識をご紹介していきます。

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1:1:2の食べ方とは?

炭水化物1:たんぱく質1:野菜やキノコ類2

炭水化物:たんぱく質:野菜やキノコ類 = 1:1:2

炭水化物の量を1として、たんぱく質を1、そして野菜やキノコ・海藻類をその2倍食べるという食事方法。
カロリーではなく食事の量を1:1:2の割合で配分するのがポイントです。

例えば、ごはん100gなら(茶碗1杯分)

ごはん100g:肉100g:野菜やキノコ類200g

という配分になります。

 

炭水化物・たんぱく質・脂質という分け方ではないのが斬新

特徴的なのは「野菜やキノコ類・海藻類」という括り方ではないでしょうか。
通常の栄養学ですと「炭水化物・たんぱく質・脂質」という基本的な三大栄養素の分け方をしますが、「脂質」の部分が「野菜やキノコ類・海藻類」になっています。

この「野菜やキノコ類・海藻類」という項目にこそ、
石川さんの栄養学が垣間見れるところ。

炭水化物・たんぱく質の量と比べると2倍であり、
野菜はそもそも嵩があるため、
食べる量はかなりのボリュームになることが想像できます。

なぜ2倍の野菜・キノコ類が必要とされるのでしょうか?
よく聞く巷の栄養バランスより多いように感じますが…

その理由は、代謝を促進させるため。

石川さんの太らない食事の考え方のポイントは
1食でエネルギーを使い切り、
余分な体脂肪をつけないようにすること。

その秘訣が「野菜やキノコ類・海藻類」という括り方にあります。

 

太らない体をつくる食事は1:1:2

なぜ1:1:2のバランスがいいのか

ビタミン・ミネラルは組み合わせで効果が発揮される

栄養素は単独では効果がないものが多く、組み合わさることで力を発揮する特徴があります。合わせて料理すると吸収されやすくなる組み合わせや、逆に結合してしまい吸収が阻害される場合もあるのです。

炭水化物から食物繊維を抜いたのは「糖質」であり、余った糖質が脂肪になることは最近はよく知られているところ。しかし、糖質の燃焼にはビタミンB群が必要であることは忘れられがちではないでしょうか。

糖質と脂質が代謝されるにはビタミンB群が必要なのです。
逆に言うとビタミンB群がないと糖質と脂質は代謝されない。

そこでビタミンB群を補うべく摂るのが「たんぱく質」であり「野菜やキノコ類・海藻類」になります。
例えば豚肉や大豆・ぬか漬け・納豆など。

この組み合わせによって栄養効果が発揮されるという事象には
「食事はバランスが重要」と言われる所以ですね。

しかしそれは抽象的過ぎて、プロの提言とは言えません。
テレビに出ている安ぽい、肩書だけが凄い医者がいう
「具体的に解決が見えない言葉」

それを具体的にカバーする方法として
「野菜やキノコ類・海藻類を主食の2倍の量を摂る」という石川さんの提言は
斬新さがあり、明確にする潔さに溢れています。

 

「野菜やキノコ類・海藻類」の力

「野菜やキノコ類・海藻類」はビタミン・ミネラルを摂取する重要なカテゴリーです。
野菜には糖質と脂質の代謝を促すビタミンB群が含まれ、体の結合や粘膜の生成に必要なビタミンCも豊富。
海藻には海の栄養分を吸い取ったカルシウム・鉄・マグネシウムなどミネラルが多量に含まれており、
きのこにはカルシウムの吸収をよくするビタミンDが存在します。

野菜 ビタミンB … 糖質と脂質の代謝
ビタミンC … 体の結合・粘膜生成・コラーゲン合成
海藻 カルシウム・鉄・マグネシウムなどミネラルが豊富
きのこ ビタミンD … カルシウムの吸収をよくする

 

さらに主食の2倍の野菜と摂ることは食物繊維を多く摂ることにつながりますから、
糖質の急激な吸収を抑えて血糖値の急上昇を防ぎ、
高濃度な血糖値による糖質の脂肪化を抑えることができます。
大量の食物繊維による「便通」という健康にもっとも重要な消化作用を促進してくれることも見逃せません。

「野菜やキノコ類・海藻類」を2倍とりつつ、「炭水化物」と「たんぱく質」をしっかり組み合わせて食べることで
何種類もある組み合わせパターンをカバーし体の中での組み合わせの化学反応を促進してくれます。

バランスと言われがちな食生活の方針をより深堀して具体化した指針と言えるでしょう。

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バランスが悪い太るパターン

大して食べていないのになぜか太る。
不摂生をしていないのに血液検査の結果が悪い。

こういう人に考えられるのがエネルギー代謝の悪化が原因と石川さんは言います。

ダブル炭水化物の組み合わせ

例えばラーメンにライス、そばに丼もの、こういう食事ですと
炭水化物に炭水化物を上乗せしたような糖質こってりの食事になってしまい、
そこにはエネルギーを使い切るための栄養素がありません。

たとえカロリー的には低くても、代謝するための栄養素が足りないと脂肪として蓄積されてしまいます。
特に注意しなければいけないのが、
外食だと多くなりがちの炭水化物だけを食べることであり、
少なくなりがちの「野菜やキノコ類・海藻類」を食べないことです。

 

菓子パン類だけの食事

菓子パン類にも注意が必要です。
特にデニッシュやドーナツ。
小麦という炭水化物に砂糖という糖質が合わさり、
さらに脂肪分も多く含まれた食品。
量の割にはカロリーが多く、
例えばデニッシュなど菓子パンだけの食事だと
炭水化物を代謝するビタミンの栄養素がないため、
そのまま代謝されずに脂肪になってしまいます。

 

カロリーより1:1:2のバランスが重要

特に炭水化物の突出には気を払うこと。
バランスの上でカロリーを考えるのがポイントになります。

 

糖質制限食から考えると量が多いのでは?

糖質制限食から考えた場合、
20gが目安ですから
ごはん1杯分を食べるという
100g~150gは多い印象を受けるでしょう。

しかし石川さんは糖質は体を動かすエネルギーであるため、
糖質を完全にオフにすることをすすめていません。

ただ高橋選手が試合の2週間前に2.7kg太ってしまった時には
食事全体を7割に落とす方法をとられていました。
(もちろん減量にも成功、パフォーマンスも良好な結果に)

ですから、糖質だけにフォーカスするのではなく
全体量を減らすことが1:1:2のダイエット法と言えるでしょう。

ダイエット時には夜の炭水化物を1ではなく
0.5に落とすなど工夫を提唱されています。

 

筋肉を多くするなら

筋トレ中ならたんぱく質を増やすことを推奨されています。

具体的にはたんぱく質を1から2に増やして

炭水化物:たんぱく質:野菜やキノコ類・海藻類
1:2:2

というバランスにすること

 

アブラの扱いは?

基本的には油を積極的に摂る記述はありません。

調理中にも油の使用を減らすよう
テフロン加工のフライパンを使ったり
肉から出た油をキッチンペーパーで拭きとったりと
油を減らすようにされています。

筋トレの栄養学全般で言われるように
油はできるだけ排除すべき方針と考えられます。

 

何よりも実践しやすい

1:1:2の食事方法の最大のメリットは実践のしやすさです。

炭水化物は主食であり、具体的にはご飯だったりパンに相当します。
たんぱく質は、肉や魚などの主菜。
そして「野菜やキノコ類・海藻類」は副菜ですね。

この構成は
主食・主菜・副菜という
日本に昔からある食事スタイル。

石川さんはランチなら定食、
定食なら基本的に何でもOKとしています。
そこから分かるように、
日本の家庭的な食事スタイルがその原型の枠であり
バランス量を具体的に示したのが
1:1:2の食事方法と言えるでしょう。

日本食は海外の栄養の文献をみると世界で最も健康的とされる傾向にあります。
え、日本ってこんなに栄養バランスがよかったんだ…と驚かされることが多くあります。

あくまでも過去形なのが残念なところ
欧米食に移行した近年の数字は悪化の一途です。

ですから、石川さんの推奨する

炭水化物:たんぱく質:野菜やキノコ類・海藻類
1:1:2

というバランス目安は
日本食のより具体的な指針を示した食事方法と言えるのではないでしょうか。

 

体をつくる筋トレでも、
減量するダイエットにおいても
栄養素の組み合わせは肝、
1:1:2を意識して食生活をコントロール!

参考文献:フィギュアスケーター高橋大輔を支えてきた食事パターン
身体を引き締める食べ方1:1:2