お尻の筋肉である「大臀筋」を強化するならヒップリフトは外せません。大臀筋をメインで狙える数少ない種目の一つであり、お尻を強化したい人、特にヒップアップを狙う方に特にオススメ。道具いらずで、やり方も簡単で直ぐに取り組めるのも魅力。
また体幹トレーニングとしても優秀。お腹の内臓を包み込んでいる深部の筋肉である「腹横筋」や姿勢の要である脊柱起立筋を鍛えることが出来ます。背中から腰まわり・お尻・太もも裏といった「後ろ姿」に関わる部位を一気に鍛えらる「魅せる背中づくり」に役立つメニューです。
やり方・手順 | 狙いの筋肉 | 効果 |
ポイント解説 | 参考動画 |
ヒップリフトで鍛える筋肉と効果
ヒップリフトで鍛えられる筋肉群は主に4つ。狙いの主はお尻の筋肉である大臀筋、お尻を持ち上げて体勢をキープする際に大活躍します。
そして補助的に活用する筋肉が背中の体幹筋肉である「脊柱起立筋」、お腹の深部を包み込んでいる筋肉である「腹横筋」、そして太ももの裏の筋肉である「ハムストリング」の3つです。総合して背中からお尻、太もも裏といった後姿に関わる筋肉群を鍛えることができるメニューです。
メインターゲットの筋肉 | 大臀筋 | ★★★ |
サブターゲットの筋肉 | 腹横筋 脊柱起立筋 ハムストリングス | ★ |
効果
ヒップリフトの定番メニュー
キュッとしまったヒップをつくるヒップ引き締め効果、垂れ下がっていない上向きのお尻をつくるヒップアップ効果が期待できます。大臀筋を狙いの主にする筋トレメニューは数がすくなくヒップリフトはお尻強化にはかかせない貴重なメニューです。
背中の姿を整える
背中からお尻・太もも裏と後ろ姿に関わる筋肉群を狙いますから「しっかりした背中」をつくる背の総合的な効果があります。
体幹の強化
体幹トレーニングとしても優秀なメニューで、お腹の深部にある腹横筋、背中の深部を縦に走る脊柱起立筋を鍛えることができます。体幹が弱っている人にとってはお尻よりまず体幹へのダイレクトな刺激が多くなるでしょう。
グラグラとふらつくなら体幹が弱っている証拠、カラダが左右にブレないように支える頑張りが体幹強化につながります。
ヒップリフトのやり方
床に仰向けに寝転んで膝を軽く立てて準備完了。そこから背中からお尻・ふとももが真っ直ぐと一直線になる高さまでお尻を上げて体勢をキープ。お尻の筋肉を大活躍させることが主眼のメニューです。
【セット準備】
1.床に仰向けに寝る
マットやタオルをひいておくと床と接点になる肩の痛みを防げます
2.足を軽く曲げて膝を立てる
膝の真下に足が来るぐらいまで、足をお尻側に寄せる
3.手は胸の前で組む
手をクロスさせて両肩に軽く触れるぐらいで
安定しないなら手を脇腹あたりの床に真っ直ぐに添える
【スタート】
4.お尻を持ち上げる
両肩で特に肩甲骨を床に着けて上半身を支える
息を吐きながら
5.胴体・腰・膝が一直線になるまで持ち上げる
6.1~3秒キープする
お尻を引き締める
7.ゆっくりと元の体勢に戻します
ヒップリフトのポイント
①お尻を持ち上げる高さは?
肩から腰・膝まで一直線になる高さまで持ち上げます。あまり持ち上げすぎて腰が反ってしまわないぐらいの高さで。
②お腹に水の入ったコップを乗せているイメージで
ゆっくりと左右にぶれないように動作させることが肝心の種目ですから、お腹に水の入ったコップを乗せているイメージで行うと丁寧に動作できます。
③お尻に力をギュッと入れる
持ち上げはじめて途中からはお尻の筋肉である大臀筋の作用が大きなります。
より意識して関与を大きくするためにお尻を引き締めるようにギュッと力を入れましょう。
お尻の筋肉を使っている感をしっかり意識することでより効果が上がります。
④持ち上げきったら静止してキープ
お尻を上げきったら3秒ぐらい体勢を静止させて維持します。体幹への刺激をより高めるためにお尻・お腹・背中・ふとももの一直線ラインの筋肉にそれぞれ力を入れてブレないように頑張ります。
⑤ドローイングも一緒にやると効果的
開始前にお腹が最大限に凹むまで息を吸い込んでから、持ち上げる時にゆっくりと吐き出します。呼吸に合わせてなるべくゆっくりと持ち上げるように。腰を下げる際にゆっくりと息を吸い込みます。
⑥お尻を床につけずに繰り返す
繰り返す際にお尻を床に着くギリギリの手前でキープして折り返します。床にお尻が着けてしまうと負荷の緊張が途切れさせないようにするためです。
注意点
背中を反らせ過ぎない
お尻を高く持ち上げ過ぎると背中がそった弓なりの状態になり腰を痛める原因になります。
胴体から太ももまでのラインが一直線になるように意識して背中を反らせ過ぎないようにします。
勢いを使わない
お尻を勢いよく持ち上げないように、早くお尻を持ち上げようとすると太ももの筋肉を使ってしまい狙いのお尻の筋肉の活躍量が減ってしまいます。
なるべくゆっくりとお尻への効きを感じながら持ち上げましょう。
工夫TIPS
ワンレッグ・ヒップリフト(片足ヒップリフト)で体幹負荷アップ
慣れてきたら、片足でのヒップリフトにチャレンジを。準備の段階で片足を床から離して真っ直ぐに空中へ伸ばします。逆プランクのような体勢になることで体を支えるために体幹への刺激がさらに強くなります。お尻だけでなく体幹強化を狙える体幹トレーニングの上級メニューに早変わり!
ヒップスラストが上位メニュー
より負荷を高めるならバーベルや重量を使ったヒップスラストがオススメ。ヒップスラストまで到達できるようになればかなりお尻の強化ができるようになるでしょう。ヒップアップを目指すなら目標として意識しておきたい種目です。
参考にしたいヒップリフト動画
お尻のための有能なお手軽メニュー
お尻を強化するメニューで「道具いらずで自重で出来る筋トレ」といったら、スクワットとこのヒップリフトとヒップアブダクションの3つでしょう。この3つを組み合わせて行うことでお尻のカタチ矯正はかなりカバーできるようになります。さらに、片足でやる、体勢をやや変えるなどの派生メニューがありますが、まず基本をしっかり出来るようになったら派生メニューと取り入れていくとマンネリを防ぐことができるでしょう。
やり方・手順 | 狙いの筋肉 | 効果 |
ポイント解説 | 参考動画 |
異次元のお尻にチャレンジするならヒップスラストを取り入れたいところ。しかし、バーベルや重しであるプレートを使うためジムの環境が必要になるのが手軽さの点でネックですが、その効果は圧倒的。
美尻を目指すなら、いつかはヒップスラストを!