悲しいかな、筋肉は年と共に年々減少していきます。いったいどのぐらい減少していくのでしょうか。どこから最も減少していくのでしょうか。そして、どう対応するといいのでしょうか。
知っていることで35歳以上の筋トレのポイントが見えてきます。
年に1%ずつ減少していく
人のカラダは運動をしないと年に1%ずつ減っていくと言います。
まあ1%なら大した量じゃない、
と思われる方は若い方かもしれません。
まじか、、と思う方は数字が強いか、
もしくは30歳以上と思われます。。
1%は積み重なる凄まじいコトになる複利の力を持っています。
例えば25歳を基準に考えると
20キロの筋肉なら
35歳で約10% … 約2キロ減
45歳で約18% … 約3.5キロ減
55歳で約26% … 約5.3キロ減
これは筋肉の目減り量です。
しかし、実際は年と共に体重は増えますよね。
となると筋肉が減りながら体重が増えるということ。
35歳あたりからメタボに急速になる人が多い理由が分かる気がします。
重力に逆らう「抗重力筋」である伸筋は衰えやすい
特に衰えやすい筋肉は抗重力筋と呼ばれる重力に逆らう筋肉は衰えやすいという報告があります。
例えば、重力に逆らって体を支えたり姿勢を維持する筋肉で、背筋でしたり足の立ち上がりを支える筋肉です。
重力に抗う筋肉から衰えるとは、なんだか悲しいですね。
加齢で衰えやすい筋肉ワースト5
特に衰えやすい筋肉のワースト5をご紹介します。
35歳以上の人が重点的に筋トレしなければいけない部位とも言えるでしょう。
1.大腿四頭筋(腿の前面)と上腕三頭筋(上腕の背中側の筋肉)
ふとももの前の部分である「大腿四頭筋」や二の腕の後ろである「上腕三頭筋」が伸筋で萎縮が顕著であり、加齢に伴う減少が大きい筋肉。
特に大腿四頭筋は大きな筋肉ですから落ちると基礎代謝の低下が危ぶまれます。
「振袖肉」という表現で二の腕の裏の贅肉を表すことがありますが、なるほど加齢に伴う典型的な筋肉が落ちて太りやすい場所なのです。
2.大臀筋(お尻の筋肉)
大臀筋も加齢とともに萎縮しやすい。筋肉が落ちるとお尻も落ちる。
ハリのあるお尻が失われるということ…特に女性にとっては油断大敵な場所。後姿を見ると年齢がわかるのは、お尻の影響が大。お尻のハリ度合い、持ち上がり具合は年齢のイメージと直結するものです。しっかり筋肉をつけてケアできる部位なので、定期的なテコ入れを図りたい。
3.広背筋(背中)
逆三角形のカッコいい背中をつくる広背筋も年齢とともに筋肉が落ちやすい場所。
広背筋がなくなると寂しい背中を演出してしまう。お父さんの背中が寂しくなるのは広背筋の劣化のせいかもしれません。特に男性は気をつけたい背中のケア。
4.脊柱起立筋(体幹)
背筋をまっすぐに支えてくれる脊柱起立筋もなんと衰えやすい部位でした。
地球の重量に逆らって体を支える筋肉ですから萎縮しやすいという悲しい運命。
脊柱起立筋が弱ると姿勢が悪くなって腰痛が発生するようになりがち。
体幹がしっかりしていた若かりし頃はピシッとした立ち姿でしたが、今やグダッとした印象に変化してしまった…なんてことに。
5.大腰筋(腰・骨盤まわり)
大腰筋は骨盤を安定させる役割を持つインナーマッスル。
カラダの中心の要となる筋肉ですから、体の安定力が失われてしまいます。
左右のブレ・骨盤のゆがみ・姿勢の劣化が挙げられますね。腸腰筋群の中に位置しています。
他に衰えやすい部位として
などが挙げられます。特に腹筋は分かる気がしますね。
筋肉が落ちにくいところ
逆に筋肉が衰えにくい部位もあります。
それが、ハムストリングス(腿の背中側)と上腕二頭筋(いわゆる力こぶ)!
それほど減らない部位であり筋肉をキープしやすいと言えます。
攻める姿勢を貫くなら「ハムストリングスと上腕二頭筋」で得点を重ねて、守りとして「衰弱しやすい部位」を落ちないように鍛える。そんな意識が35歳以降の筋トレーニーには必要かもしれません。
衰えるとどうなるか
筋肉が衰えるとどんなコトが発生するのか、主な6つ!
1・基礎代謝が落ちる
筋肉が小さくなるとソレだけ基礎代謝が無くなると言えます。
2・行動が減る
筋肉が小さくなるのですから、活動力も小さくなるということ。
基礎代謝が落ちて消費カロリーが減っているのに、さらに活動力がなくなって消費カロリーが依然と比べて落ちるという「二重の悲劇」ですね。
3・太りやすい
二重の悲劇が消費カロリーの減少を招き、結果としてカロリー収支がプラスの黒字になりがちに。
4・姿勢が悪くなる
脊柱起立筋や大腰筋が減ってしまうと、姿勢を真っ直ぐにキープするのがつらくなってしまいます。
5・お腹が出てくる
お腹を包み込み引き締める筋肉がなくなると、お腹がぽっこりと出やすくなります。
インナーマッスルの弱体化が原因。
6・疲れやすくなる
これは総合的な作用といえるでしょう。筋力が無くなった分の仕事負担分は他の部位でしたり骨や関節に回っていきます。
本来の仕事でな追加の仕事は過度の負担となり、全体として疲れやすい体質に変わっていってしまうのです。
加齢で減る筋肉への対策4つ
1・食事を減らしていく
これは残念ながらやらなければいけない・意識しなければいけないことですね。
筋肉が減って必要とされるカロリーが減るなら、自ずと食事も減らさなければいけない。
消費カロリーが勝手に減るのですから、インプットを減らして収支を整える必要があります。
コレは無意識に忘れてしまう事実であり対策の基本。
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2・キープするための筋トレをする
若い頃は強くなる・かっこよくなる為といった「プラスの筋トレ」と言えます。
35歳以上からは「マイナスを押さえる為の筋トレ」が必要になります。
昔と同じボディ・昔と同じ食事量をキープするなら筋トレや運動が従来より必要になります。
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3・たんぱく質を積極的に摂る
たんぱく質の取り込み力も年と共に落ちるといいます。
以前より積極的に摂るこころがけが必要になりますね。
4・日常で面倒な手間を取り入れる
電車で座る・階段を使わない・車が主体などなど年と共に楽が普通になってきますね。
だからこそ、手間を惜しまないようにして、なるべく面倒な方を選ぶことが必要かもしれません。
日々の生活でできる簡単な出来る面倒を意識的に増やすこと。
それが長い目で見れば、効果的な筋トレであり効果的な時間の使い方になるはずです。
R35のボディメイクで大切にしたい筋肉を再掲しますと…
1.大腿四頭筋(腿の前面)と上腕三頭筋(上腕の背中側の筋肉)
2.大臀筋(大殿筋・お尻の筋肉)
3.広背筋(背中)
4.脊柱起立筋(体幹)
5.大腰筋(腸腰筋のひとつ・腰・骨盤まわり)
この6つの部位は重点的に!
重力に負けないよう頑張りましょう。
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よい筋トレを!